V1号作戦
V1号とは、第二次世界大戦時にドイツ空軍が開発した
パルスジェットエンジンを搭載したミサイル兵器である。
現在使用されているトマホークのようなジェットエンジン
搭載による巡航ミサイルの前身ともいえる。
このV1号が開発された理由は、この時期においては、
イギリス本土に対する双発爆撃機による戦果は期待
できないため、無人のミサイルに切り替えたことである。
このこのV1号は、ドイツ空軍で使われたものであるが、
すでに陸軍で開発中の V-2 ロケットへの対抗意識に
よるものでもあったと言われている。
V1号は、ジャイロスコープにより機体の方向を誘導した。
また、アネロイド気圧高度計によって飛行高度を設定する
ことができた。
V1号は、1万発近くもイギリス本土に発射したが、
そのほとんどが、進路をはずしたり、途中で高射砲
による対空砲火や戦闘機により墜落されてしまった。
イギリスのロンドンに到達したものは25%ほどであった。
V1号の飛行速度は、約600 km/hであるから、戦闘機でも
撃ち落とすことができた。
弾頭の重量は850kgもあったから、投下時の破壊力は
大きかった。
しかし、V1号はロンドンの市民には大きな脅威となったが
戦意の喪失にまでは至らせなかったのである。
V1号は独特のパルス音を発する
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