V2ロケット
V2ロケットは、第二次世界大戦中にドイツが開発した
世界で初の液体燃料の弾道ミサイルである。
このV2ロケットは、後にアポロ計画を導いた
フォン・ブラウンが主任で設計したことで
よく知られている。
ヴェルナー・フォン・ブラウンは、当初は、資金繰りに
悩むアマチュア研究者であった。
そこにおいて、ナチスのヴァルター・ドルンベルガー
陸軍大尉がブラウンの才能に目をつけていた。
そして、その大尉は、ブラウンのチームに、陸軍兵器局の
液体燃料ロケット研究所で研究をするように勧めた。
V2ロケットは、エタノールと液体酸素を推進剤
としている。
2年間で約100機のV2が製造された。
ミサイルは事実上どこからでも発射が可能のため、
カモフラージュするために森林で打ち上げられる
ことが多かった。
発射する直前に、蒸発を防ぐために液体酸素を注入する
必要があった。このため、発射するまでの時間は、
4時間以上もかかった。
このロケット兵器は、第二次大戦末期に、主にイギリスと
ベルギーの目標に対し発射された。
V2の打ち上げは70%近く成功したが、失敗した
打ち上げ状況からも多くの貴重な情報が得られた。
このため、ブラウンが戦後にアメリカに投降されるように
なった後のアメリカのミサイル開発にも役立っている。
後になった、ヴェルナー・フォン・ブラウンは、
アポロ計画を主導することになった。
V2ロケットの発射失敗
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