牛乳の伝来
日本では古代においてすでに牛は存在していましたが、
主に農耕用や労働力として使用されており、「乳を飲む
文化」はありませんでした。
『日本書紀』(8世紀)には、推古天皇の時代(6世紀)
に百済から酪農技術(酥(そ)=乳製品の一種)が
伝わったという記録がありますが、当時の乳製品は薬用
や高貴な食べ物とされていました。
牛乳が日本に伝来したのは飛鳥時代とされています。
645年、百済から渡来した善那(ぜんな)という人物が
孝徳天皇に牛乳を献上した記録が残っています。
当時の牛乳は、飲料というよりも薬として扱われ、皇族
の健康維持に役立てられていました。
その後、平安時代には貴族の間で牛乳の飲用が広まりま
したが、仏教の影響で牛乳文化は一時衰退しました。
江戸時代になると、8代将軍徳川吉宗がオランダ人から
牛乳の医療的価値を教えられ、白牛を輸入して飼育を
始めたことが、日本の近代酪農の始まりとされています。
明治時代に入ると、西洋文化の流入とともに牛乳の消費
が急速に広まりました。
特に、1871年に「天皇が毎日牛乳を飲む」という記事が
新聞に掲載されると、国民の間にも牛乳の飲用が広がる
ようになりました。
●飛鳥時代に伝来
牛乳が日本に伝来したのは、飛鳥時代と言われています。
初期:牛乳は当初、貴族や僧侶など、限られた人々のもの
でした。
薬用や特別な目的で利用され、一般の人々が日常的に飲む
ものではありませんでした。
奈良時代:仏教の伝来とともに、牛乳から作られる
「酥(そ)」などの乳製品が珍重されました。
●江戸時代の酪農の試み
江戸時代には、徳川吉宗が白牛を輸入し、牧場を開設して
牛乳の生産を試みました。
しかし、この頃も牛乳は一般には普及しませんでした。
●明治時代の普及
明治時代に入り、西洋文化が取り入れられる中で、牛乳の
栄養価が注目されるようになります。
政府が酪農を奨励したこともあり、徐々に一般の人々にも
飲まれるようになりました。
1863年:前田留吉が、オランダ人から搾乳と乳製品の製造
技術を学び、横浜で初めて牛乳の販売を開始。
1870年代:牛乳が(薬食)として紹介され、文明開化の
象徴の一つとして広まる。
日清・日露戦争:傷病兵の栄養補給に牛乳が利用され、
その需要が高まる。
●戦後の普及
戦後、学校給食に牛乳が導入されたことや、食生活の
洋風化が進んだことで、牛乳は日本の食卓に欠かせない
ものとなりました。
●現在の日本の酪農
現在、日本の酪農は、北海道を中心に全国各地で
行われています。
牛乳は、飲料としてだけでなく、様々な乳製品の原料
として、私たちの食生活に深く根付いています。
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