サウジアラビア航空163便火災事故

サウジアラビア航空163便火災事故は、1980年8月19日に
サウジアラビアで発生し、乗員乗客301人全員が死亡した
大惨事です。
貨物室での火災が原因で、緊急着陸には成功したものの、
避難が遅れたため全員が犠牲となりました。
●事故の概要
発生日:1980年8月19日
場所:サウジアラビア・リヤド国際空港
機材:ロッキード L-1011-200 トライスター
(登録番号HZ-AHK)
便名:サウジアラビア航空163便(カラチ発 →
リヤド経由 → ジッダ行き)
搭乗者数:乗客287人、乗員14人、合計301人
死者:301人(全員)
●火災発生から着陸まで
離陸約7分後、高度15,000フィートで貨物室C-3からの
火災警報が点灯。
乗員は警報の真偽確認に時間を費やし、対応が遅れた。
機関士が客室後方で火災を確認し、機長は緊急着陸
を決断。
火災により油圧系統が損傷し、第2エンジンが停止。
機体は煙を吐きながらもリヤド国際空港に緊急着陸
した。
●最大の問題 ― 避難の遅れ
着陸後、機体は滑走路上で直ちに停止せず、誘導路
に移動。
エンジンが停止されず、脱出シューターも展開され
なかった。
消防隊は機体から火が見えるか確認できず、消火活動
開始が遅れた。
着陸から約23分後に救助隊が機内に入ったが、すでに
全員が煙と有毒ガスで死亡していた。
●原因と教訓
火災原因は特定されず。貨物室からの出火が有力視。
最大の要因は、乗員の初動対応の遅れと緊急着陸後の
避難不実施。
この事故は「緊急着陸に成功しても、避難が遅れれば
全員が犠牲になる」という重大な教訓を残した。
航空史上でも単独機事故で死者数第4位に位置する
大惨事。
●まとめ
サウジアラビア航空163便火災事故は、「火災その
ものよりも、対応の遅れが悲劇を拡大させた」典型例です。
緊急時には即座の避難が最重要であることを示し、
航空安全の歴史に深い影響を与えました。
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