アメリカン航空191便墜落事故

アメリカン航空191便墜落事故は、1979年5月25日にシカゴ・
オヘア国際空港を離陸直後に発生した、アメリカ史上最悪の
航空事故(テロを除く)で、乗員乗客271人と地上の2人が
犠牲になりました。
DC-10型機の離陸直後の墜落事故で、アメリカ民間航空史上
最悪の事故として知られています。
●■ 概要
日付:1979年5月25日
場所:シカゴ・オヘア国際空港
航空会社:アメリカン航空
機種:マクドネル・ダグラス DC-10
死者:機内の乗員乗客271名全員+地上の2名
→ 合計273名
■ 事故の原因
離陸滑走中、左主翼のエンジン(第1エンジン)が翼ごと脱落
するという重大な機体破損が発生しました。
▼ エンジン脱落の主因
調査の結果、整備作業の手順に問題があり、
本来は特別な治具(専用器具)を使うべきところ
整備効率のためにフォークリフトでエンジンとパイロンを
まとめて持ち上げて取り外す非公式手法が使われた
この作業によりパイロン取付部(翼との結合部)に亀裂が発生し、
飛行中の振動で破断して離陸直前に脱落しました。
■ エンジン脱落後の状況
エンジンの脱落によって以下の連鎖的トラブルが発生しました:
第1エンジンの油圧・電気系統喪失
脱落の際に前縁スラット(高揚力装置)が収納位置に戻ってしまう
スラットが引っ込んだことで左翼の揚力が急減
機体は左に大きく傾き、パイロットが修正する力を失う
積極的な操縦ができないまま空港近くの住宅地へ墜落・炎上
特に、DC-10の警報システムが本来警告すべき状況を十分に
示さなかったことも被害拡大の一因となりました。
■ 事故後の影響
▼ DC-10の全米運航停止
事故を受けてFAAは:
DC-10全機の飛行を一時停止(グラウンド)
全世界の航空会社が点検を実施
最終的には整備手順の問題と結論づけられ、DC-10自体の設計
は致命的ではないと判断され、運航は再開されました。
▼ その後の航空安全への影響
整備作業の手順と管理体制の厳格化
FAAやNTSBによる検査強化
エンジンパイロン周辺の設計や点検基準の見直し
高揚力装置の状態監視システムの改善
■ まとめ
アメリカン航空191便事故は、
整備手順の誤り → エンジン脱落 → 揚力喪失 → 墜落
という連鎖で発生した悲劇でした。
航空安全の教科書にも必ず登場する事故で、現在の整備基準や
安全管理の厳格化に大きな影響を与えました。
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