チーフテン 戦車
チーフテン戦車は、1960年代にイギリスで開発された第2世代
主力戦車で、冷戦期の西側戦車の中でも特に重装甲と強力な
火力を誇った車両です。
●基本情報
正式名称:FV4201 チーフテン (Chieftain)
登場年:1963年に制式採用
乗員:4名
重量:約55トン
全長:10.8m
全幅:3.5m
全高:2.89m
●武装と防御
主砲:55口径120mmライフル砲 L11A5
最大射程約4000mでソ連の重戦車を撃破可能
副武装:7.62mm機関銃×2
装甲:砲塔前面最大145mm、車体前面127mmなど、西側戦車の
中でも最強クラスの防御力
●機動力
エンジン:Leyland L60 6気筒対向ピストンディーゼル
出力:750馬力
最高速度:48km/h
行動距離:約500km
●開発背景と特徴
第二次世界大戦後、センチュリオン中戦車とコンカラー重戦車
を統合する目的で開発。
当時の西側諸国が「軽装甲・高機動」を重視する中、イギリス
は逆に重装甲を優先し、乗員保護を重視した設計思想を採用。
NATOの地上戦力の一翼を担い、ソ連軍が最も恐れた西側戦車
の一つとされる。
●運用と後継
1966年から1978年までに約2200両が生産。
イギリスでは1990年代に退役し、後継はチャレンジャー1。
イランやヨルダンでは現在も一部が運用されている。
チーフテンは「防御力を最優先した設計思想」を体現した戦車
であり、同時期の西ドイツのレオパルト1やフランスのAMX-30が
軽快さを重視したのとは対照的でした。
冷戦期において、まさに「西側の盾」として存在感を放った
戦車です。
●主な特徴
1. 圧倒的な火力:120mmライフル砲
世界で初めて実戦配備された 120mmライフル砲(L11A5) を搭載
APDS弾や後のAPFSDS弾により貫徹力が高い
長距離での命中精度が非常に優れていた
→ 当時のソ連戦車 T-55、T-62に対して決定的な優位
2. 強力な装甲
傾斜した複合的な鋳造砲塔で防御力が高い
後継のチャレンジャーに繋がる「高防御志向」の設計
特に砲塔正面の防護力は1960〜70年代で最高クラス
3. 弱点:エンジンと信頼性
多燃料対応の L60エンジン(横置き2ストローク) は故障が多い
ことで悪名高い
出力不足(約650馬力)で重量に対して非力
走行性能は他国戦車(M60、レオパルト1)より劣る
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