巡航ミサイルの精度
弾道ミサイルや巡航ミサイルの命中精度は、軍事的な
重要性を持つ要素です。
巡航ミサイルの精度は、様々な要因によって異なります。
一般的に、精度はミサイルのタイプ、搭載された誘導
システム、航法システム、および環境条件に影響されます。
巡航ミサイルの精度は、CEP(Circular Error Probable)
と呼ばれる指標で表されます。
CEPは、ミサイルが目標から平均的にどの程度離れた地点
に着弾する可能性があるかを表すもので、数値が小さいほど
精度が高いことを意味します。
現代の巡航ミサイルのCEPは、数メートルから数十メートル
程度です。
これは、数十キロメートル離れた目標に対して、数十メートル
以内の精度で着弾させることができることを意味します。
最新の巡航ミサイルは、GPSや慣性航法システム、レーダー、
画像認識などの高度な技術を使用して目標を精確に追跡し、
命中させることができます。
最先端の巡航ミサイルは、数メートル以下の精度を達成する
ことができますが、古いミサイルや技術的に進んでいないミ
サイルは、精度がそれほど高くない場合があります。
●巡航ミサイル「トマホーク」:
現行のトマホークは、CEPが約10メートルと言われています。
●TLAM-N
TLAM-Nは、1984年に実戦配備されたトマホークの対地核攻撃型
です。
W80核弾頭を搭載し最大2,500kmの飛行が可能です。
ミサイルはTERCOM(地形等高線照合装置)とINF(慣性航法)
により誘導され、命中精度はCEP80mと推定されます。
これは、発射したうちの半数が目標の中心から半径10メートル
の円内に着弾することを意味します。
巡航ミサイルの精度を高めるためには、以下のような技術が
用いられています。
●GPS/INS誘導:
GPSとINS(慣性航法装置)を組み合わせることで、高い精度で
目標を捕捉し、追尾することができます。
●TERCOM誘導:
地形照合誘導 (TERCOM) は、地形の起伏を照合する
ことで、ミサイルの現在位置を正確に把握することができます。
●画像誘導:
画像誘導は、目標の画像を事前に記憶させ、その画像
と照合することで、ミサイルを誘導することができます。
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