レールガン 電磁砲
レールガンとは、弾丸をローレンツ力(電磁気力)によって加速して
撃ち出す装置です。
レールガンとは、電磁砲のことであり、鉄道などの列車砲とは意味が
違います。
この電磁砲は、2本の並行に置かれた電極棒のレール上に金属片の
弾丸を乗せて電流を流して、電磁力により弾丸を駆動するものです。
導電性を持つ素材で造られた2本のレールの間に弾丸を挟んで
接触させ、弾丸そのものも導電性になっています。
ここで、レールの間に弾丸を挟んで接触させた状態で、大電流の電力
を送り込むと、磁場の相互作用によって弾丸を推進する力が発生する
ことになります。
米海軍では、2007年以来、レールガンの開発に取り組んでいます。
レールガンの開発には、ゼネラル・アトミックス社が関係していて、
米海軍の新型空母である「ジェラルド・R・フォード」に搭載する
電磁カタパルトの製作も行っています。
レールガンが、従来の大砲や機関砲などに比べての利点は、まづ
弾丸が高速で、しかも長射程であるということです。
レールガンの弾丸は炸薬を内蔵していないために、大きな音も発生
しません。
弾丸の重量や形状が小さくても、高速で撃ちこむために、破壊力が
大きなものになります。
現在は、レールガンの電磁砲によって、弾丸を発射するところまでは
成功しています。
しかし、実用的に運用させる場合は、電力供給の難しさがあります。
レールガンを実現するためには、電力を貯めておいて一気に放出する
ために、蓄電システムが必要になってきます。
2008年における試験では、発射に先立って、4分間のチャージ
作業が必要になっています。
1発撃つたびに、4分間のチャージが必要になれば、連射で弾丸を
撃ちだすことなどできなくなります。

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