ボーラ・サイクロン
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ボーラ・サイクロンとは、1970年11月12日に東パキスタンの
ボーラ地方(現在ののバングラデシュ)とインドの西ベンガル
州を襲ったサイクロンです。
台風は東アジア周辺の太平洋にて発生するのに対して、サイクロン
はベンガル湾やアラビア海などのインド洋、南太平洋に存在する
熱帯低気圧のうち、最大風速が約17m/s以上になったものを
指します。
ただし、台風とサイクロンは最大風速に違いはありません。
ベンガル・デルタ地帯の標高が低い島々が高潮に襲われること
により、最大50万人と推定される人命が失われる惨事に
なりました。
これは、サイクロンとしては史上最大級の犠牲者を出したこと
になります。
このサイクロンは、さいだい風速 51m/sとなり、東パキスタン
沿岸に上陸しました。
これによる高潮は、沖合の島にあった村々に対して壊滅的な被害
を与えることになり、タズムッディンでは、16万人の人口の中で
その45%の人が死亡することになりました。
サイクロンによる高潮は、約6mの高さで半日くらい続いて、デル
タ地帯に広がる島々の水田地帯を直撃することになりました。
インド政府は、ベンガル湾にある多数の船舶からサイクロンに
関する気象情報を得たが、インドとパキスタンとの関係がよく
なかったから、パキスタン政府がこの情報を受け取ったかどうかは
明らかではありません。
今回の大惨事の災害は、脆弱な国土条件にありました。国土の50%
以上が海抜7m以下であるため,高潮等の影響もあり浸水被害が発生し,
これらの原因により,多大な被害を出すことになりました。
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